平成30年度予算編成に対しての反対討論

上三川の行政は議員が議会で質疑応答した諸問題に、一向に対処していません。
町民の付託を受けた議員に対し、不届きではありませんか。
 そもそも行政と議会は国における内閣と国会の関係と同じです。常に対等でなければならないのです。それにもかかわらず本上三川町では、議会は行政の言うがままです。これでは町民の付託に応えていることにはなりません。行政側が作成した施策案に、何ら疑いもせず、詮索もせず、自らの考えなど全くなく、もろ手を挙げて賛成する議員など、町民は見たくもないでしょう。まさしく町民不在の議会となってしまうのです。行政側の施策案に対し、賛成するも反対するも理由を付さなければならないと思います。議会において一般質問の中の質疑応答で執行部が「よく検討します。精査します。調査します。研究します。」と保留した問題に関しては次回の議会において、問題の経過なり、解決案なり、それらの結果を必ず回答するこということにしては如何ですか。とにかく一つの問題をいつまでも放置しないということです。必ず実行することを是非お約束してください。議会は行政の暴走を止めなければならない義務があるのです。議会が行政の抑止力とならなければ、上三川町政は円滑に進みません。それには議員一人一人が自覚を持ち、一定の教養と見識がなければなりません。又、議員間でも新人議員が古参の議員に遠慮するとか、気を配るとか、普段の礼儀、礼節は守るべきですが、議論の場ではそのような忖度は無用なのです。議論の場では、新人も古参も対等でなければなりません。
 それから行政側あるいは多数派議員の中には、特定の議員の意見、施策案だけは良い悪いに関わらず絶対に取り上げたくないというような風潮もあります。もしこのようなことがあれば上三川町の町政は地に落ち、その場で崩壊することとなるでしょう。まさしく町民不在の政治となり、この町は闇に包まれることになります。例え、憎らしいやつであっても、いいものはいいのです。行政側にとって耳の痛いこともあるでしょう。しかしすべての意見、施策案等は充分に検討し、そのうえで判断しなければ、いつまでたっても上三川町の進歩は望めません。
 町議会員の好き嫌いは町のためにはなりません。巷ではそういうことが話題になっていますよ。政治を人の好き嫌いとか派閥の馴れ合いとかで動かされては、町民にとってはたまったものではありません。誰が何と云おうと一番大切なことは町民の幸福であり、町民の利益です。これに沿った行政、そして議会運営を実行していかなければならないということを自覚してください。
 予算に関しても代り映えせず、例年の継続という形で構成されているだけで何の進展性も見られません。予算の取り方がマンネリ化しているのではないかと思います。町長以下、上層部はそのように指導しているのでしょうか。上三川町独特の処世術、「何もするな、何も言うな、そうすれば黙って課長の椅子がついてくる。」を粛々と実行する。これがこの町に浸透しているからこそ、こんな予算編成になるのでしょう。予算書は町民や議員に対しての作文以外の何のものでもなく、実行した形跡もうかがえず絵に描いた餅になりつつありと考えます。前年と比較して、補正予算でも述べましたが30年度予算でも何が変わったか見たところ、増額が9項目、減額が20項目、同額が26項目でした。
 これは町長の所信表明の内容が変わっただけとしか私は思えず、職員のレベルの低さを感じずにはいられません。予算がマンネリ化した編成の中に押し込まれていたのでは、何かチャンスがあったときに踏み込んでは行けません。
 大企業の日産にしても未来永劫この上三川町で操業する約束がある訳でもなく、いつ撤退するかわかりません。執行部やそこを取り巻く議員たちは少なからずそのような危機意識をもっているのでしょうか。私はこのような悪い意味でのマンネリ化した変革性のない今年度の予算編成に対し、断固反対し、実行可能な予算編成を要望する所存です。以上のことから私はこの陳述を以って反対討論と致します。